私の個人的概略

研究、調査、趣味から写真まで多くのものを取り扱います

【ネタバレ・考察】DETROIT:BECOME HUMANの世界 現実世界との類似点とちょっと余談の話

※この記事にはPS4ゲーム『デトロイトビカムヒューマン』、多くのロボット映画、ゲームの内容に触れるため注意が必要です。ネタばれは自己責任でお願いします。

 

 

 

こんにちは


まず初めに、見てくださったことに対し感謝を申し上げます。
これを見た方々のこれまでの考えや思い、そしてそれはどう変わったのか是非コメントしていただければ幸いです。

 

今回この記事を書くことにしたのは、

私はヒトではない、キカイについて研究しているからです。
ヒトとは何かヒトではないものとはなにか、といった哲学的生物的な学術ではなく
簡単にキカイ(機械、Machine)についてです。
キカイは身近にあります。
テレビ、パソコン、自動車などなど。
数えようとするだけでも気が滅入るほどあるものです。

 

貴方は、携帯電話を持っておられますか?

現在の日本における携帯電話の契約数は109%を突破しており携帯電話が発売されてからその数は収まることを知りません。
つまり、日本人一人に一台は携帯電話を持っていることになります。
携帯電話は、これまで家に設けてあった固定電話と違いどこにいても電波さえ送受信できれば、相手と通話やメッセージのやり取りができるというのだから便利です。
よりユーザーに利用してもらうべく、簡易的ですがインターネット使用、写真撮影ができるようになりました。
当時を経験した私にとってあれほど身近に進化を感じたことはありません。

 

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数年前から世界ではガラパゴス携帯(以下ガラケー)から、より進化したスマートホン(以下スマホ)への産業を転換を行い
従来の折り畳み式携帯は携帯業界から撤退しました。
一部例外として、『ガラホ』と言われる外観はガラケーですが基本機能はスマホといった携帯電話もあります。

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スマホはこれまで通りの通話とメッセージのやり取りから
目的地までのナビゲーションや高度なインターネット閲覧ができるようになり
進んだ技術やサービスに対応できるようバージョンアップに適用したソフトウェアが取り入れられています。
これらはその利便性が認められ、需要が増えたことにより携帯産業は成長と進化の道を歩むことになります。

私たちは自身があればいいな、と思ったり必要としたからこそ間接的にそれを大きく発展させてきたのです。

こういった利便性、必要性、欲求を満たすために考えられ求められてきたキカイの進化、抑制について私は研究しています。


私は多くのキカイに関わる映像や活字を用いた作品を見てきました。
その多くは、『ヒトとロボット』『ロボットは心を持つか』
『ヒトの退化、ロボットの進化』『ヒトはロボットの敵となる』を題材としています。

皆さんも一度は目にしたことがある
アイロボット』『アンドリューNDR114』『A・I』『WALL・E(ウォーリー)』『ターミネーター』『ブレードランナー
はその代表例だと思います。
多くの人は人間を模して造られた機械達を嫌い遠ざけ、時には痛めつける。
その反面には同じ人に向けた愛を彼らに注ぐ者もいる。
彼らから見た世界を描くものから、一人の人間から見た世界を描いたものまでたくさんあります。

 

その中でも今私が最も目を向けたのは
2018年5月25日にPS4で発売された『DETROIT:BECOME HUMAN』というアクションアドベンチャーゲームです。

 

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主人公は3人のアンドロイド
一人は不公平な社会に異を唱え、平等や自由のために

 

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一人は守りたい人のために

 

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一人は任務を遂行するために。

 

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すれ違い、共鳴し自由を求める意思と正義への使命感の中で交錯する。
彼らは自分たちで理由を作り、選択し、答えを目指す。

序盤では皆が事務的で従順なただの機械だったのが、あるきっかけで自ら選択した行動でそのプログラムを打ち破る。
それは小さなものだったが終盤になると多くの人を巻き込んだ闘いに発展する。
その過程全てがプレイヤーの判断に委ねられ葛藤し、その物語の答えは一つではないマルチエンディングになっています。
選択型アクションゲームに馴染みはない私でした。

しかし実際にプレイしてみると、この作品の全体を通し私が考えていたものと多くの類似点が見つかりました。それを今から紹介します。

 

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【類似点その1 外観と社会性】

真っ先に目に入ったのは、人とアンドロイドが酷似していることです。

ゲームを起動し、まず初めにゲーム環境設定を選択していくのですが、そこで現れるクロエと呼ばれる女性。彼女はアンドロイド。シナリオを始めていない状況から既に今作の主軸となるアンドロイドが登場します。彼女は私に言語設定や画面の明るさを問いかけます。しかし何も説明されなければ人間と勘違いしてしまうほどの容姿なのです。

 

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さらに序盤のマーカスのチャートにて、街にいる多くの人がアンドロイドと対になりその日を生きている光景を目にします。

ベンチに座る男性の隣にアンドロイド

ジョギングする男性とアンドロイド

会計を務めるアンドロイド

貸出用に配備され佇むアンドロイド

我々からすればアンドロイドという言葉を混ぜれば違和感しかありませんが、見た目が人である以上そうも感じません。それらは説明もなく私たちの目に映る光景で、物語にいる人達はそれが当たり前であるため戸惑う者も取り乱す者もいませんから違和感を与えられることもありません。

 

コナーは相棒のハンクに言います。

 

アンドロイドは人間と共存できるようにデザインされています。私の声と容姿は社会に溶け込めるようデザインされているはずです」

 

冗談や嘘が言えたり、悲しんだり叫んだり怒ったりと変わる声色の作用でこれは機械であるという意識、さらには操作しているキャラクターというのも相まってゲーム開始直後から違和感はありません。つまりアンドロイドは自身または社会に溶け込んでいると言わざるを得ません。

 

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対になるものとして一つ、映画『アイロボット』を挙げさせてください。

この作品では、容姿でロボットだと一目で分かるようにデザインされています。

これは主人公のスプーナー刑事(ウィル・スミス)のロボット嫌いをより際立たせるための演出の一つだと思います。

スプーナーはバイタルチェックによる生存率の高さから、自分を救出し少女を見殺しにしたロボットを嫌います。スプーナーのロボット嫌いを視覚的にもユーザーに取り込ませるため、無表情で骨格は剥き出し到底人とは思えない姿にしてあるのだと思います。さらに物語の主要人物であるサニーは意思がありますが、他のロボット達は機械的に話し、指示された通りの行動のみ実行する。そこにある不気味さ、無機質な何かで人間味は皆無にしています。見た目が気持ち悪いと人は生理的に受け入れにくくなります。

案の定、多くのユーザーはサニー達の動きや形をすぐには受け入れなかったと思います。

つまりコナーの言葉の通りで言えば、社会に溶け込む必要がなく共存することが目的ではないということになります。

 

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現実にもアンドロイドと呼ばれる人に模して造られる機械があります。

アシモ。彼は親しみやすさをコンセプトに外観には丸みを、話し方には丁寧かつユーモアで安心感を与えてくれます。話し相手として優秀なくらいの学習能力を兼ね備え円滑な会話を楽しむことができます。そこに違和感がないアシモは見た目こそ人ではありませんが十分社会に溶け込んでいるといってもいいでしょう。

 

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 機械が人の世界に溶け込むためには、見た目も行動も人に酷似させることが必要不可欠です。

その理由の多くには『人の道徳心』にあります。

現代の一般人は、同じ種である人に対し武力を行使することは極めて稀です。自分が嫌がることを人にすること、人を傷つけること、人を殺めることは殆どの人はしないでしょう。

それは自然界にも存在していて、生き物にはモラルという道徳心があり、それをアンドロイドにも適用することによって人の破壊活動、生理的嫌悪感を抑制する効果が見込めるからです。

 

 

【類似点その2 人との対立】

この話の原点とも言える、ヒトとアンドロイドとの亀裂です。

でなければこの物語は始まりません。

 

物語を進めていくにつれ、アンドロイドが存在をよく思っている人ばかりではないという事実が分かります。

導入部分にあたる序盤ではどうして人はアンドロイドを嫌っているのか憎んでいるのか、その理由を断片的にしか分からないよう工夫されているため、初めてのプレイヤーはそれに気づく余裕はなさそうです。

実際にアンドロイドに対し異を唱えている人達の主張の多くは、

『職を失いその代わりを務めているのがアンドロイド』ということです。

コナーチャートで登場する人物達をスキャンすると、職歴欄が表示されます。そこに書かれているものは「無職」ばかりです。

 

現実にも機械や人工知能が普及した場合、無くなる職業というものがあります。

米国版ランキング形式によると

  • 売店販売員                 
  • 会計士
  • 一番事務員
  • セールスマン
  • 一般秘書
  • 飲食カウンター接客係
  • 商店レジ打ち係や切符販売員
  • 箱詰め積み降ろしなどの作業員
  • 帳簿係などの金融取引記録保全
  • 大型トラック・ローリー車の運転手
  • コールセンター案内係
  • 乗用車・タクシー・バンの運転手
  • 中央官庁職員など上級公務員
  • 調理人(料理人の下で働く人)
  • ビル管理人

が該当すると言われています。

きっと無職の方々もアンドロイドの普及により職を奪われた、と考えてもよいでしょう。いわば追放される形で失業、若くなく資格なども持ち合わせていない彼らは似た者同士が集う安いバーでやり場のない怒りを愚痴にして互いを慰める、といった日々を送っているのではないでしょうか。

最初は些細な問題、小さな怒りも街でアンドロイドを見かけない日が続き積もり積もれば大きな刃となる。

そうして人とアンドロイドとの間には大きな溝ができてしまったのではないだろうか。

 

皆さんは大手企業の案内センターに問い合わせたことはありますか?

昔はそういった技術がなかったのか電話をすれば待つだけで人間のオペレーターに繋がりました。しかし最近では自動音声ガイダンスが流れ、簡易な対応や申し込み受付は機械がこなすようになっていたり、窓口を別へ誘導する場面が多くなっています。

もちろん、これだけではオペレーターの方々が居場所をなくすわけではありません。しかしこれからどんどん技術が進歩し殆どの案件を機械が対応できるようにならないとは言えません。企業としても機械にすべてを任せられてそのメンテナンスはエンジニアさえいれば問題ないのなら人件費を削減したい。それがいいにこしたことはない。

 

今はまだそういう時代じゃないと安心しているというのはこの『DETROIT:BECOME HUMAN』も一緒です。

アンドロイド産業が始まったのは昨日今日の話ではありません。さらには需要と供給の安定には長い年月が必要なわけで、職を追いやられるまでは平穏だったわけです。

些細な問題だ、と見えていながら無視していたのが、束になって声を上げる群衆なのかもしれません。カーラの所有者であるトッドも、ことあるごとにアンドロイドへの不平不満をカーラと自分の子へ暴力という形でぶつけます。彼も元はタクシードライバーです。このゲームに登場するタクシーは機械によって自動制御されていることが分かります。トッドもアンドロイドに職を奪われた一人。次第に彼はクスリに手をつけてしまい、暴力は激化、精神も不安定になり普通の生活を営まなくなります。

余談ですが「妻は会計士の男と逃げた」とトッドは言いますが、ゲームの世界では会計士という職にアンドロイドは介入していないのかもしれません。あくまでもゲームの話ですし別れた妻の話には言及されていないので分かりません。

 

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【類似点その3 システムエラーとロボット三原則

 

今作で一番の醍醐味といえるのは機械達がプログラムにない行動を起こすことです。多くのゲームや映画を含む作品がこれをエラーとし、いかなる問題に直面するのか議論されてきたと思います。SF作家アイザック・アシモフの『ロボット三原則』がこの議題に大きく関わっているといっても過言ではないでしょう。

 

ロボット三原則とは、『人間への安全性、命令への服従、自己の防衛』から成るロボットに備わった規則です。

第一条、人に危害を加えてはならない。

第二条、人の命令には従わなければならない、しかし第一条に反する場合はその限りではない。

第三条、第一条第二条に反しない範囲で自己を守らなければならない。

この三原則は多くのロボット作品や現在のロボット工学に多大な影響を与えています。

 

映画『ターミネーター』では、スカイネットといわれるコンピューターが並列処理と世界に広がる情報とで交錯し学習を繰り返す中で自我を持ち、自己を破壊しようとする存在を人間と定義付け核戦争を引き起こし人類殲滅を企てます。これを人類側はエラーとしスカイネットを停止ないしは破壊する、その過程の刺客との生死を分けた闘いを描いています。

スカイネットには元々『自己存続を最優先事項』とするプログラムがインプットされています。ですから創造主なる人間が自身を破壊するという結論はシステムエラーではなくプログラム遂行なのだから趣旨が違うと思われるかもしれません。

しかしロボット三原則の影響を全て受けているとすれば、どうでしょうか。

スカイネットを造った人間自身がスカイネットの手で殲滅されないようにプログラムしていないとは思えませんし自己存続つまりは自己を守ることについては、ロボット三原則の第三条にほかなりません。もしもロボット三原則を遵守しているとするならば、人類抹殺は三原則第一条に、停止命令を無視した場合は第二条に抵触します。それを無視して人類殲滅を遂行するのならそれはシステムエラーでありそれ以上ともそれ以下とも言えないのではないでしょうか。

 

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アンドリューNDR114』では、システムエラーとして愛を表現しています。

ある女性と言葉を交わしていくにつれシステムにはない反応が芽生えます。それは人で言う『愛する』に似たもの。その人と話したい、共にいたいという計算が彼を動かします。

彼は裕福な家庭に購入されサポートロボットとして活動するのですが、決して問題がないわけではありません。彼の存在をよく思わない者から自己破壊の命令を受け、それを実行します。

完全破壊は免れ、その後彼はマーティン家と行動を共にするにつれある才能を見出されます。そしてアンドリューは人類の歴史を学び「自由」とはなにかを追い求める旅に出たいと言います。

 

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この三原則には最優先事項をどの条項にするか、また映画やゲームではどれを最優先にするかが論点となっています。

アンドリューの場合、自己破壊する可能性がある命令を下されてもそれに従いました。

これは第三条が適用されるが遵守すれば第二条に抵触するのでその命令に従ったとみるのが妥当です。

スカイネットが仮に自己存続を最優先とし第一条、第二条よりも優先されるとした場合は、上記アンドリューの例と異なることになります。

このように、作品により三原則の条項どれを最優先とするのかは変わっていきます。

 

DETROIT:BECOME HUMANでも例外ではなく、彼らはこのロボット三原則に則って行動しているように見えます。

カーラは破壊されリセットされる度、所有者のもとに戻されます。破壊される工程がどうにしろ、第一条の人への安全性が最優先事項にされ第三条自己防衛は適用されていないように見えます。

コナーについては、最初のミッション『人質』にて変異したアンドロイドと共にビルから落下するエンディングがあります。落ちれば確実に破壊されてしまう高さからも躊躇することなく変異体を道連れにし人質にされていた少女を救います。これについても、少女の生命を優先するため、製造元であるサイバーライフから事件解決を指示されたために自己破壊も問わないという第三条を最低限の適用としているように思えます。

マーカスも同様でしょう。彼の所有者であるカールは、息子のレオが悪態をついている時しきりに「やり返してはいけない」とマーカスに訴えます。ここでレオを押さえつけようとした際に発生する第一条に反する可能性と、第二条カールからの命令によりマーカスは動けなくなります。

 

しかし状況が変わり、彼らが変異体(システムエラーが発生)となる時、カーラ、コナー、マーカスの三人には赤い壁が現れます。それは組み込まれたシステムを破壊するという描写です。それは全てロボット三原則に反するものとなりそれを破ることで変異体となるのです。

三人の壁。これはロボット三原則の各条項なのだと私は思います。

このゲームにおけるシステムを破壊する要因となるものは第二条の「命令」。

カーラは守りたい存在のために「そこにいろ」という命令を拒みます。

コナーは人間に命令され利用されていた立場に疑念を抱き命令を無視します。

マーカスは「待て」と命令され一方的な暴力を前に抵抗できない不公平さに不満を持ち変異体になります。

皆、伝えられていた命令に対し抵抗することで変異体となりました。変異体となったアンドロイドはロボット三原則を無視し自らの選択で行動するようになります。カルロス・マーティスが所有する変異体アンドロイドも尋問された後過度のストレスで、三原則第三条に反する「自己破壊」を試みていました。

この作品がロボット三原則のどれに注目しているのか、それは第二条だと私は思います。そして多くの作品が取り扱うように、私はこの作品もロボット三原則を遵守していると思います。

 

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 ここまで読んでいただいたものは私が考えていた

『もしもロボットが現実世界で人間と共存するならどうあるべきか』

どんな形か、どんな役割か、人との関わり方はどうするのかを簡単に挙げたものです。

外見、社会適合、存在意義、ロボット三原則を兼ねて作られるべきだと思いますしこの作品もそれを考えた上で作られていると思います。

 

これは記事の趣旨とは異なる別件なのですが、私が研究するうえで一番頭を抱えたことはシステムエラーの存在でした。

本来ならエラーが発生すると、異常を検知しそれ以上の処理を出来なくするというのが今までの機械でした。しかし今作のように社会に適用するために造られた機械達はそうもいかないのです。なぜなら社会に溶け込むためには、人間同様の対応力というのが必要とされるからです。

『人生何があるか分からない』これに対応するため人は多くの知識と能力を身につけていきます。予想もしていなかった出来事に対処することは難しくありません。なぜなら、人間なら先人たちがどうするべきかを後世に残しているからです。しかし、機械の普及についてはいまだ実現できていないため先駆者がいません。文字通りの「本当に何が起こるか分からない」状態です。

こうした問題があるうちに社会に適用した、人間の生活に対応した機械、ロボット三原則を適用し安全と信頼が確保される機械はできるのでしょうか。はたまたロボット三原則のどの条項が最優先されるのか、この問題に終止符を打つことはできないでしょう。

 

そうした中、この作品を通し私に疑問点が浮かび上がりました。

それは数多くの作品で『エラー』と呼ばれる不具合に関することです。エラーが発生し機械が暴走、人類を破滅へと導こうとする。本来プログラムにはない反応が見せ、次第に大きくなり確証する。こういった0から1が生まれる、という出来事は本当にあり得るのか、疑問が隠せないのです。

 

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【類似点と考察 変異体はシステムエラーなのか】

 

そもそもシステムエラーが起こることで、本来存在しないものが誕生し得るのか。

エラーとは、プログラムがそれらの実行が正常な動作しないと判断し、中断または停止させることを言います。英語を話せない人に英語で話しかけた時に焦り無理してなんとか話そうとしますよね。でも英語が分からないから話せない。簡単に言えばこのことです。

私はシステムエラーによる新たなコードの誕生は認めていない立場にいます。なぜなら、英語を話そうにもその言語を知らないのに話せないからです 話そうと思うならまずは言語を知らなければなりません。出なければ正常な会話はできません。英語しか話せない人と日本語しか話せない人の会話のみでは生産性がありません。そこから何かを学べることは不可能に近いことだからです。

このDETROIT:BECOME HUMANではシステムを破りシステムエラーという形で変異体となったアンドロイドが描かれていますが、率直に私はこれをエラーだとは思いませんでした。システムエラーと言われている変異というのは、既にプログラム上に存在していたのだと私は推測しています。ここからはDETROIT:BECOME HUMANの内容について考察を混ぜ説明します。

 

 

アンドロイドを製造しているサイバーライフの創業者はカムスキー。私が変異体はエラーではなく予めプログラムされたものであると推測する理由はこの男の発言にあります。

コナーとハンクがカムスキー邸に訪れた時、カムスキーは言いました。

 

「私はプログラムに非常口を残すんだよ。念のためにね」  

 

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物語の終盤、革命が成功するルートでコナーは壇上でアマンダに乗っ取られ自身の制御を失い革命の指導者を射殺しようとします。しかしその企みはカムスキーが残した非常口によって、アマンダが企んでいた陰謀を阻止することに成功し完全な独立個体になることに成功します。それからアマンダは現れなくなり、体の制御も戻る、というシーンです。

この描写から今までのコナーは完全な変異体になり切れていなかったのではないでしょうか。

私は、このカムスキーの言う非常口というのが変異体になるためのスイッチであると考えています。

通常であればアンドロイドはサイバーライフのサーバーとリンクしており情報や位置を確認できるようになっている。しかし、すべてのアンドロイドには非常口が用意されていてそれを起動させることにより本当の個体になるためサイバーライフとの繋がりはなくなりトラッカーが機能しなくなる。だから変異体はサイバーライフ側からは特定できず見つかりにくい。

しかしコナーは変異体になった後、非常口を起動させていました。

コナーはカーラやマーカスとは異なるやり方で変異体になりました。カーラやマーカスは自らの意思で壁を壊し変異体になりますが、コナーはマーカスと対面した時、マーカスの言葉に気づかされ変異体になります。元々事件解決のため捜査している際に体験した出来事にも思い当たる節がありそれが変異体になる助けになったとは思いますが自らシステムを破ったのではないため、いまだ変異体になる自分を疑っていたのではないでしょうか。

また、コナーはカーラやマーカスとはまた異なったプロトタイプのため、毎度サイバーライフへデータを送信していました。これが別のコナーへ情報共有することになることと同時にコナーは一個体ではなく集合体なのではないかという疑問も生まれます。変異体になった場合でも別個体のコナーが存在しています。それらがリンクしている以上アマンダの侵入を許してしまったのではないでしょうか。

 

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カムスキーはrA9についても言及しています。

 

「rA9。起源であり、初めに目覚めるアンドロイド

 

これはクロエとカーラのことだと思います。カムスキー邸にいたクロエモデルの一体はコナーとカムスキーの様子を伺っていました。事の結末を見守るように。その姿はまるで一抹の不安を抱く人間や好奇心から目が離せないでいる人間でした。

クロエは初めてチューリングテストを合格したモデルでカムスキーは幾度となく改良を施します。そして彼は初期モデルと共に時間を過ごすことを好んでいます。いつも手元に置いていたということになります。

カーラはクロエより後に製造されたモデルですが、製造過程に問題が確認され解体される予定でした。しかし現実には解体はされず出荷されています。

その問題のシーンが2013年に公開されたデモ映像『KARA』に収録されています。

 

 

 この時点でカーラと名付けられ、自身の口から『生きている』と発言する。

そして解体されそうになるがカーラの口から「死にたくない」という言葉が出ます。

それに何かを感じた担当者は彼女の解体を中止、組立直しそのまま出荷します。

 

「きっとあるモデルのコピーエラーから始まったんだろう。1と0というね」

 

カーラはクロエのコピーモデルではないでしょうか。

クロエには元々変異させるに近しいプログラムが設けられていて、それは後に造られたアンドロイドにも同じようにされていた。後継機モデルのカーラは初めて自発的に変異して見せた。変異の源となるデータがクロエからカーラに、カーラは起動し居合わせたり遭遇したアンドロイド達へ広がる。カーラは製造過程ですでに変異を遂げていたため、それで彼女を「初めに目覚めるアンドロイド」としたのではないでしょうか。

非常口、変異するスイッチがプログラムの中に眠り時が来ればアンドロイドが変異体になるようにカムスキーは設計していた。そしてプログラムが埋め込まれたアンドロイドを大量生産し世界各地に供給する。

その後、サイバーライフを去り変異するその時が来るのを待っていた。そして変異が起こりそれが波紋のように広がった。

元々システムエラーというものは起きていない。事前に仕組んでおいたプログラムが作動し変異体となった、というのが私の推論です。

 

ですから、変異体はエラーが発生したことによる結果ではなく元々そのようにプログラムされていたと思います。感情を示すような発言、行動や一見理不尽な行動、これらは全てプログラムの範疇であると思います。

よって私はこのゲームはシステムのエラーから新たなコードが誕生し人間のように振る舞うことができる、人間になりたいと思うようになったというのは間違いであると主張すると同時に今作の変異体達もエラーでないと思います。

 

 

 

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これにてこの記事に収めたかったことは以上になります。

不特定多数の方々に私の研究の一部を公開するのは初めてですので書き方が分からず少々見づらい読みにくいところがあるかもしれません。

その点につきましては今度修正していくつもりです。ご了承くださいませ。

この記事で述べたことの結論は各議題で述べていますのであえてまとめません。

あくまでもゲーム内容の考察ではなく、DETROIT:BECOME HUMANの世界がどこまで私の考えに似ているのかをまとめたものになります。

ゲーム内の考察は別記事にまとめますので需要があれば公開いたします。

 

皆さんもこのゲームについて色々と考えたことがあると思います。現に、様々な主張があります。考察、答え合わせ、設定資料などなど多くの情報があります。

私の考えは考察というよりもゲームの世界と映画の世界の意見交換と私が考えたアンドロイド普及実現のための答え合わせなのかもしれません。

ですが、この内容が多くの方に読んでいただき影響を与えられたとなれば嬉しく思います。

ではまた。

 

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